私の心情(115)―資産活用アドバイス44-60代6000人、生活に”少し“満足

6000人規模の60代アンケート

2019年、2021年に続いて2022年も60代を対象としたアンケート調査を実施しました。ただ、今回はこれまでとは違って、3大都市圏、100万人以上の都市圏、30万人以上の都市圏の3つの居住地別に各2000人強、合計で6000人強の方々に協力をいただく、大規模なものとなっています。回答していただいた60代の6486人の属性は図表1の通りです。

さらに今回は、設問の中心として、生活の満足度、地方都市への移住の評価、そして住んでいる都市に対する評価を聞いており、これまでよりも多角的な分析ができそうです。その結果は、レポート(図表集)として3回に分けて公開させていただきます(もしかするともっと多くなるかも)。第1回目のレポートは、「生活満足度:楽観的すぎないだろうか?」として本日、リリースしていますので、ご確認ください。

生活全般の満足度は“少し”満足できる水準

そのなかから、今回のコラムでは、生活全般に対する満足度とその背景にある資産水準に関してまとめてみます。設問では、生活全般、健康状態、仕事・やりがい、人間関係、資産水準の5項目に関して、満足できる(評点5点)から満足できない(同1点)までの5段階で回答をいただきました。その結果は、生活全般、健康状態、仕事・やりがいでは「どちらともいえない」(評点3点)を少し上回る水準となりましたが、人間関係は3.5点と高めになり、資産水準は2.8点とかなり低めになりました。

人間関係では、「満足できる」と「どちらかといえば満足できる」の合計が全体の55.2%と過半を占めており(もちろん5項目のなかで最も高い水準)、60代が人間関係ではかなり満足している姿が浮かびあがりました。

改善の余地は資産水準の満足度に

一方で、資産水準では、「満足できない」(評点1点)と評価している人が15.6%、6人強に1人に達し、全体の水準を大きく引き下げていることがわかります。当然のことですが、資産額が多くなるほどその満足度は高くなる傾向がありますので、資産額の水準を引き上げることが60代の生活の満足度を上げることに貢献するはずです。とはいえ、60代になってからでは遅いので、現役時代にいかに資産を増やすかは、60代になってからの生活の満足度に大きく影響することになります。

なお、資産水準に対する満足度が、どの程度生活全般の満足度に影響するかは、改めて別のレポート(図表集)で分析することにします。

保有資産額のばらつきは大きく、平均値は2700万円

ちなみに、6000人の世帯資産(不動産を含む)の平均額は2695.8万円で、かなり多い水準だと思われますが、ばらつきが大きいのが特徴です。資産0円との回答は16.8%、500万円未満まで加えると36.1%と3分の1に達し、5000万円以上も18.5%もいます。

世帯資産額は年齢や職業ごとに平均値をとっても大きな差はありませんでしたが、住んでいる都市の規模別には大きな差がありました。ちなみに、東京・大阪・名古屋の3大都市圏では平均は3300.5万円、100万人以上の都市では2561.1万円、30‐100万人都市では2239.2万円です。