私の心情(44)―お金との向き合い方12-頼れるものは友達

私の心情(44)―お金との向き合い方12-頼れるものは友達

やはり専門家は必要

合同会社フィンウェル研究所を立ち上げると決めても、そこからも手探り状態でした。

まずは「本を読もう」と。既に積読になっている起業の本は数冊ありましたから、「さてそれでは読んでみるか」と思い立つだけでしたが、なかなかできないものです。でも読み始めてちょっと驚きました。最近のノウハウ本は凄いです。本の中にURLとパスワードが記載されていて、定款やその他の会社を立ち上げるのに必要な書類をダウンロードできるようになっています。「これは簡単!」と、さっそく自分でほとんど書類を作ることができました。この辺りは40年近く前に叩き込まれたアナリストとしての初歩が少し役に立ちました(厳しかった先輩諸氏に今更ながら感謝!)。

とはいえ、実際にはそんなに甘くはありませんね。法務局に申請しようとすると、急に不安になります。「自分で作ったものが本当にそれでいいのか」という不安です。結局、誰かのアドバイスがなければ手間とコストがかかることがわかり、司法書士にアドバイスと実際の申請を頼むことにしました。やっぱり一人で何かをやろうとすればするほど、専門家の力を借りるというのは必要です。

120人のパーティ

私の誕生日は4月5日です。2019年のこの日は大手オンライン証券会社の創立20周年記念パーティが都内のホテルで行われ、私もご招待いただきました。そこでグループのCEOであるM氏のあいさつを聞きながら、やはり会社にするのは何か新しい生命を作り出すようなものだと、ちょっと感慨深く、涙腺が潤んだことを記憶しています。

翌日の4月6日(土)は忘れられない日になりました。今や大手証券会社の副社長になったM氏が紹介してくれた乃木坂のレストランを借りて、仲間の皆さんに来ていただいてパーティを行いました。これまでも折に触れて家族主催のパーティを行ってきました。すべて私一人で企画を立てて、案内を送り、参加者を募るのが特徴です。今回も、当日の受付や写真を撮るのは妻や子どもたちで、他に手伝っていただくのはお店の方たちだけです。最初に私が司会をちょっとやりましたが、後は3時間ほど参加者が自走式でパーティが進んでいきました。これまでと違ったのは、参加者数が120人を超えたことでしょうか。本当にたくさんの人たちが会費制にもかかわらず集まってくださいました。

どうやってお返しをしようか・・・・

そこに集まってくださった方や残念ながら所要があって参加できなかった人たちも含めて、多くの仲間が私の起業を助けてくださいました。司法書士を紹介していただいた会計士のHさん、会計と税のサポートをしてくださる税理士のMさん、システム関係のアドバイスをしてくださるHさん、ロゴの作成にアドバイスをいただいたTさんとわが息子、みんなこうしたネットワークで快く手伝ってくれます。もちろん、お金をお支払いすることもありますし、ほんとに無料でMessengerを使って簡単にアドバイスしてくださる場合もありました。

定年を機に起業をするときに本当に必要なのは、自分の知識というよりも、知識を持ったたくさんの人たちのつながりだと改めて思いました。「架け橋」、繋いでくださる人たちの力で次のステップに行けるのだとつくづく思います。

ここでいただいた恩をどうやってお返していくか。それがこれからのフィンウェル研究所の活動の原動力かもしれません。