12月18日、行動経済学会で「60代の生活全般の満足度に与える資産水準の影響」を発表します

60代アンケートをもとに分析した「60代の生活全般の満足度に与える資産水準の影響」を行動経済学会第16回大会で発表します。会場は明治大学駿河台キャンパス。12月17日(土)と18日(日)の2日間ですが、私は18日の早朝にお話させていただきます。先生方の厳しい指摘にたじろぐ姿が既に浮かんでいます。怖い・・・・・。

一応、要旨は、

資産水準が退職後生活の満足度にどの程度影響するかを重回帰分析と順序ロジスティック回帰分析を使って分析した.重回帰分析では,生活全般の満足度に対して,健康状態,仕事・やりがい,人間関係,資産水準の各満足度(以下4つの個別満足度と称する)や世帯保有資産,世帯年収,家族構成など14項目を説明変数とした.重回帰分析の結果,世帯年収と世帯保有資産はともに有意に生活全般の満足度に影響を与えているが,4つの個別満足度を経由した広範囲な影響度は世帯保有資産の方が強いことが示唆された.順序ロジスティック回帰分析でもともに有意に影響があることを追認できた.60代には退職者と勤労者が混在しており,別々に重回帰分析を行ったところ退職者にだけ保有資産の影響が有意に表れた.同様に年金未受給者層,保有資産2000万円以下の層にとって,世帯保有資産は生活全般の満足度に対して,世帯年収より大きな影響を与えていることが明らかになった.